駆け込みの年末の寄付が増えるふるさと納税ですか、返礼品は「寄付金の3割まで」と決められています。しかし、確かに「牛タン薄切りスライスは還元率120%となっています!!!どういうことなんでしょうか?テレビで見たので分かりやすくまとめます。
還元率3割を超える返礼品が続々の理由
3割を超える返礼品が続々と出ているということが話題になっています。美味しそうな海の幸や贅沢なフルーツ。お取り寄せ珍味や家電・ブランド品もまだまだありますね。
ふるさと納税のメリット
ふるさと納税すると住民税などが控除されて、さらにお礼の品がもらえるメリットがある楽しいふるさと納税。しかし、自治体同士の競争が過熱過ぎてしまい、去年2019年、総務省から「返礼品の調達価額は寄付金の3割以下にするように」という通達が出ました。
コロナ対策への寄付をする人も増えている
今年2020年は新型コロナ対策への寄付をする人が多くて、すでに6億円以上が集まっています。今年は熊本や秋田の豪雨被害もありました。
ふるさと納税の還元率を比較できるサイト
しかし、ふるさと納税の還元率を比較できるあるサイトによると、30%を大幅に超えるような還元率の製品がたくさんあります。ふるさと納税ガイドというサイトでしょうか??
80%90%は当たり前?「最大120%還元」なんて言う記事も出していますから、こっそりやってるような感じではなさそうです。
兵庫県の加西市でした。市役所の担当者によると
寄付額は兵庫県下で2位で全国では39位と非常に良い状況です。
たしかに、加西市は兵庫県内でも西側内陸部の知名度が高いとはいえない市ですから、かなりのものです。農業主体ですが、戦争時代に特攻隊が飛び立ったという鶉野飛行場跡を活用して気球フライトで「町おこし」を行っています。特攻隊が使った「紫電改」の模型も展示されています。
寄付金2万円で神戸牛1200gの豪華返礼品
加西市は返礼品として地場産品の神戸牛を取り扱っています。先月表示中の内容量から「今だけ2倍の量でお届け」ということで、寄付金2万円で通常なら返礼品は神戸牛600g だったんですが、1時期2倍の1200gをドーンとお届けしました。神戸牛だと、2万円で600gでも結構安いほうだと思うんですが、1200gだと業者が買いに来そうな激安価格です。
加西市が損をしているわけではない
「これは違反ではないですか???」ということなんですが、
(自治体が依頼している)事業者が独自の努力をして安く仕入れており、加西市が仕入れる金額は通常通りで増えているわけではない
ということです。
事業者も助かっている
といって、「事業者が泣きを見ている」というわけでもないと言うことです。その理由、「事業者の独自の努力」とはどういうことなんでしょうか??
新型コロナで打撃を受けた事業者への農水省の補助金がポイントだった
事業者は「神戸牛の肉の平井」さんです。
牛10頭で3000件ぐらいの返礼品をお届けできた
購入価格の元値の半分を国が補助してくれる事業で出させていただきました
ということです。
つまり、増量の理由というか原資は「新型コロナで打撃を受けた事業者への農水省の補助金」だということです。ちょっとややこしくなってきましたね。通常は
- 自治体が事業者に返礼品代を払って
- 事業者が生産者から肉を調達します
が、この「調達時に国が半額を補助した形」になって返礼品が2倍にできたということです。
コロナ補助金でなんとかしのげそうな畜産農家を支援
補助金の対象は、「売上額・出荷量が札の2割以上減った農家」に対してです。実際この肉の平井さんも、前例にない苦しみで、「本来9月までに出荷しなければいけない牛が、12月の頭にまだ何頭も残っている」ということです。外食やインバウンドの需要が減っていまい、さらに、「ちょうど2年前に子牛を仕入れた時はオリンピック需要を見込んでいたので仕入れ値も高かった」ということでかなりの損失になっています。「神戸ビーフになるためには499 kg 以下でないといけない」(大きい牛や年取った牛は肉が硬くなってしまうためでしょうか)という規定があり、月齢がたってサイズオーバーになってしまうと、普通の但馬牛となって流通させることになり、販売価格はさらに減ってしまいます。
今回のキャンペーンはふるさと納税で使っていただいて非常に助かった。神戸牛をきちんとした値段で流通させることができたのですごく助かりました。素晴らしい事業だと思いますということです
懸念はあるけど、非常事態だし
地方自治の専門家によると、「補助金の活用を許せば制限がなくなる。自治体としてはおいしい補助金稼ぎになってしまうんじゃないか」というふうに懸念をしています。ふるさと納税を所管する総務省では
自治体が支出する返礼品の調達費が3割を超えていなければ問題ないという認識です。生産者支援の面から考えると、ふるさと納税の取引だけ排除するというのは、補助金としての役割として弱くなってしまいます
ということで、実質的にお墨付きをもらえた形。とにかく外食もインバウンドも旅行も無いので困ってます。保存が利くわけでもないし、牛だって毎日えさ代がかかります。
この苦しい事業者の救いになる取り組みは全国に広がっています
加西市は
結果的にふるさと納税が増えるのは、事業者支援が本来の目的なのでその目的が達成できれば、あくまで副産物だと考えている
ということです。今、野菜もものすごく値下がりしているということですので、今、ふるさと納税やお取り寄せは大チャンスかもしれませんね。クラウドファンディングでやってるところもありますよね。
補助金が永遠に出続けるわけではないので、「非常事態ということで大目に見てもいいのではないか」という意見が多いようです。還元率120%と言っても、別に誰かが損してるわけではありません。生産者を支援しているのは農水省で、ニコニコエール品という風に名前がついてることもあります。
異論もある
市町村としては目の前の事業者を助けるので必死ですので、加西市もそれほど深く考えずに実施したと思いますが、一方、和歌山県の有田市は、こう言った試みには参加していないようです。
コロナを全面に出した PR は違和感がある
と言っています。総務省は「返礼品の率で競わないように公平に」というふうにずっと言っていたので、「 どうなんだろう」と疑問を呈する人もいます。
うーん、当サイト管理人としては
- 誰も悪いことや違法行為はしていない
- 全ての人に役立って感謝されている
- 農水省の補助金の使われ方が若干想定外だっただけ
「抜け道」と言えば抜け道なんですが、こういう抜け道を思いつくのって、本当に事業者や農家の方と、市役所の方が必死で
「コロナでもうマズいですね。なんとか生き延びないと」
と親身に相談してたから実現に至った話だと思うんですよね。その過程が尊いなと思いました。自助っとか共助とか公助とかで騒いでいる人もいますが、リアルに困難に直面して、自分で解決しなければいけない現場の人は、「無理ゲー」なんてあきらめずに、策を見つけ出していくものだと感心しました。この粘り強さを見習っていきましょう!
楽天のふるさと納税でも加西市を紹介